第1回 妄想キャッチコピー会議

日本のどこかにある小さな広告代理店”電視遊戯広告社”。
その四畳半にちゃぶ台を囲むオッサン二人、あか(兄)と
みどり(弟)が勝手にゲームのキャッチコピーを考える
会議の一部を再現しました。(もちろん、全て架空です)

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あ:というわけで、今回の議題はコチラ!

み:Wii U

あ:Wiiの後継機なわりには世間的に今ひとつな感じやろ。

み:というよりWiiのブームがバブリーだった気がするな。
  あれだけ世間の話題になったのはそれまではファミコン
  とDSくらいじゃないかな。ファミコンの『マリオ』
  『ドラクエ』、DSの『脳トレ』、そしてWiiの『Wii
  Sports』『Wii Fit』のように(国民的な)ソフトが
  セットで思い浮かぶハードはそうないでしょ。

あ:ま、ともかくWii Uのコピーを考える前にそもそも
  ゲーム機のキャッチコピーって、どんなのがあったっけ?

み:パッ、と思いつくのだったら
  「ゲームが変わる、64が変える。」のニンテンドウ64
  「Touch!」のDSくらいかな。

あ:ディスクシステムのTVCMで所さんの
  「やればやるほど、ディスクシステム」とか?

み:チラシでは「夢いっぱいディスク」や
  「ソフトは買う時代から、書き換える時代へ!」だったね。
  Wiiは何だっけ?

あ:リモコンに「これは、何でしょう」みたいなナレーションの
  TVCMが印象にあるけど、コピーは調べないとちょっとな。

み:プレステの「いくぜ100万台!」とかセガの自虐CMとかも
  印象は強いけどキャッチコピーは?と聞かれると、?だね。

あ:で、今回のWii Uのキャッチコピーは?

み:「はじめまして
   スーパーなWii 
   Wii Uです。」

あ:どうも、はじめまして……。
  なんか、インパクトが弱いなあ。

み:それとも、こっちかな。
  「スーパーになったWii
   それがWii U。」

あ:…そうですか。という感じ。
  こちらもなんだかピンとこないな。エラそうやけど。

み:ここから本題だね。

あ:うーん、Wii Uの特長といえばなんやろ。

み:いろいろあるんだけど、これがWii U!となると
  やっぱりゲームパッドかな。

あ:だよな。チラシを見てて思うんやけど、あれもこれも
  と幕の内弁当みたいにアピールがそれぞれ同じワクに
  おさまっていて、唐揚げ弁当なら真っ先に唐揚げに箸
  が伸びるけどそれがないんだよな。

み:Wiiの時だったら、リモコンが唐揚げかな。
  じゃあ、コピーにするならゲームパッドメインかな。

あ:さっき、みどりが言ってた「これが、Wii U!」はどうよ。

み:いや、ちょっと違うかな。
  その前にチラシはB5横の冊子で左開きなんだけど、
  ボクだったら縦開きと言うのかな上下にページが流れる
  構成にしたなあ。

あ:そういえば、あのパッドってほぼB5サイズだったよな。

み:でしょ。実寸とはいかなくてもそれに近いサイズで上は
  テレビ、下のページはゲームパッドのビジュアルにした
  ほうがイメージが伝わり易いよね。
  
あ:そこに、こんなコピーが…。
  「これまでの、
   Wiiでもない 
   新しいゲーム体験」
  ……違うな、なーんか違う。オモロない。

み:「わたしたち X あなた Wii U」とか
  WeとYouをまんま日本語にしただけなんだけど。
  それとも「We X You Wii U」とか。
  だったらWii Uが重複するから「We X You」かな。
  ”X”はゲームでいえば対戦とか協力プレイとか”+”
  よりももっと化学反応を期待できる意味にもなるし。

あ:どれも思いっきりまんまやけど、ええんやない?
  そもそも、あの名前自体がキャッチコピーやもんな。
  テレビ=(向こう側も含む)私たち、パッド=あなた
  みたいな関係やし。

み:あ、でも。もっと直接!な感じにしたほうがいいかな。
  「Wii X U」とか。

あ:けど、お客さんが勘違いせーへんかな。今あるWii
  タブレットを組み合わればプレイできるみたいな。

み:3DSのソフトがあれば、DSでプレイできるみたいな?
  …たしかに誤解されそうだなあ。

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はたしてオリジナルを超えるキャッチコピーはうまれるか。
会議はまだまだ続きますがブログではここまで。
次回はいつかまた。